横浜・茅ヶ崎を中心にライブ活動をしている、極上のサウンドを提供してくれるバンドがある。
ヴォーカルのKOUさんとの出会いは、昨年学生時代のバンド仲間であるMARIに連れて行ってもらったワインバーだ。
酒を愛しすぎてしまったKOUさんは、茅ヶ崎で小さなカウンターのワインバーを経営している。
Wine,Whisky&Cocktail「KOU」
茅ヶ崎駅近くのビルの奥、薄暗い一角にあるその店は、恐る恐る扉を開けてみないと開店しているのかすらわからない。
常連さんしか入れないバーかと思いきや、その薄暗さに反して思いのほかフレンドリーで気さくなマスターが出迎えてくれた。
それがKOUさんだった。
もちろん酒の知識とこだわりはハンパないが、初めて訪れたアルコールアレルギーの風月に嫌な顔ひとつせず、とびきりの「ほぼノンアルカクテル」を作ってくれた。
優しいのだ。
酒に人生をささげているKOUさん。浴びるように飲む酒が身体にいいわけはないのだが、誰も彼をとめられないこともわかっている。
これが彼の生き方だ。
そんなKOUさんがコロナで中止していたライブを3年ぶりに再開したというので、再びMARIに連れていってもらうことにした。
何年ぶりだろう、このライブハウスでの高揚感。
神的なキレで腹に響くリズムを刻むパーカッション。
控え目ながら絶妙なバランスで心地のいい低音を奏でるウッドベース。
唯一のメロディラインでありながらヴォーカルを絶対にジャマしないジャズピアノ。
ハスキーでセクシーなKOUさんの声に時々交わるハモリがまた絶妙だ。
メンバー4人が心から楽しんでいる一体感が客席にも伝わり、ライブハウス全体が一体となる。
気持ちがいい。
麻薬のようなバンドだ。麻薬、知らんけど。
まるで RED WARRIORS の「バラとワイン」の世界だ…と思っていたら、なんと本当にこのカヴァー曲が始まってしまった。
昭和のバンドブームの真っただ中に青春時代を送ってきた風月は、これで完全にノックアウト。
当時の言葉であえて言う。「ドンピシャ」にハマってしまった。
※「バラとワイン」KOUさんの公式チャンネルにアップされていました↓。
ライヴではこれにパーカッションとウッドベースが加わり、さらにパワーアップ。
https://www.youtube.com/watch?v=gLADzo0SI54
大きなコンサート会場では味わえない臨場感は、ライブハウスならでは。
ライブハウスは収容人数に限りがあり、予約はすぐにいっぱいになってしまうので、あまり教えたくない。
でも伝えずにはいられない。
ちなみにバンドメンバーも客層も、ほぼ風月と同世代だったことを追記しておく。
ワインバー「KOU」が、風月の住む都筑区から1時間以上かかってしまうのが、残念でしかたがない。
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