「”それ”がいる森」
監督:中田秀夫 主演:相葉雅紀
相葉クン推しの次女・MIKUに付き合って、劇場公開2日目に行ってきました!
まずこの映画は、事前の広告戦略をそのまま受け取り、中田秀夫監督の「リング」に代表されるガチなジャパニーズホラーを期待してはいけない。
風月は予告の雰囲気からスティーブン・キングの「ミスト」のようなイメージを持って挑んだのだが、それも色々な意味で裏切られた作品であった。
予想を超えたツッコミどころ満載の展開に、序盤はアタマの中に「???」が飛びまくっていたのだが、なるほど、これは「B級SFホラーコメディ」なのだと合点がいってからは、むっちゃ楽しく観ることができた。
ここでアタマを切り替えられるかどうかで評価は変わってくるのだと思う。
隣にいたMIKUも同じだったらしく、途中からはお互いにプルプルと震える腕を抑えながら、声をださないように必死で笑いをこらえながら過ごした。
そういう意味では映画館でなく、お茶の間で遠慮なくツッコミを入れながら観た方が楽しめる作品かもしれない。
こういうの、キライじゃない(笑)。
ただ、ちょっと気の毒だったのは、相葉雅紀、江口のりこ、小日向文世を始めとする、演技派俳優陣。
彼らは皆、淡々とした演技の中で「ビミョーな心の動き」を表現するのがうまい役者さんたちだ。
特に主演の相葉クンは、パンフレットの中で
『監督が「この映画はホラーの部分も大切にしつつ人間ドラマの部分もしっかり描きたい」とおっしゃっていたので、淳一に親としての自覚が芽生えていく過程を丁寧に演じようと思った』
と言っているのだが…
正直、ここまで中途半端な脚本とチープなセリフで演技力を求められても、どーすりゃいいねん、といったところではなかろーか(^^;。
B級ホラーコメディに徹底するなら、それなりの演じ方があったのではないかと思うのだ。
あくまで勝手な憶測ですが。
全力で演技に取り組もうとしている役者に対しての敬意があまり感じられず、彼らを生かしきれていなかったのが少し残念だった。
最後にネタばれになりますが…。
「それ」の正体はもちろんだが、エンドロール直前に飛んできた「お釜」としか思えない鉄のかたまりは、「B級SFホラーコメディ」として秀逸のラストであった。
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*本2023年3月現在
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