乳がん腫瘍摘出手術(乳房温存・センチネルリンパ節生検あり)が終了。手術の2日後には早々に病院を追い出さ…いえ、無事に退院し、摘出した腫瘍の病理検査結果を待ちながらの1か月は自宅療養となった。
手術後一週間は、2か所の傷口のフィルムは貼りっぱなし。
シャワーはOKだが、入浴はNG。
手術をした右側の手で重い物は持たないように言われていたが、退院時には日常生活はほぼ差支えなくできるようになっていた。不思議なほど痛みもない。
ただ、なんとなくダルくて微熱が続き、派手に動いて傷口が開くのも怖いので、一週間は外出せず。
退院の翌日、友人・HIIKOが差し入れを持って顔を見にきてくれた。猛暑の中バイクでかけつけ、コロナ感染を警戒してマスクは二重、お茶も飲まずに5分ほどで去っていくというヒーローっぷり。かたじけないと思いつつ、顔を見てむちゃくちゃ安心した。ありがとう( ;∀;)!
浸出液を抜く
手術から一週間、退院して初めての外来診察。
ドクターMがガーゼとフィルムを剥がし、胸の傷を確認する。
2か所の傷を縫い合わせている黒い糸が目に入り、キモチわるいのであまり見ないようにする。
「少し水がたまっているので抜いておきましょうか」と、でっかい注射器を持ち出された時はあせったが、「意外と痛くないですよ」と言われ、「ほんとですか」と言っている間に、もう終わっていた。ほんとだった。
術後の皮膚は痛みに鈍くなっているため、処置で痛みを感じることはあまりないのだそうだ。
手術後、「漿液腫(しょうえきしゅ)」という体液・リンパ液などの浸出液が、胸や脇の皮下に溜まる場合がある。
これは術後の自然な経過なのだが、浸出液が溜まることで、つっぱり感や痛みを感じることがあり、その場合には針を刺して浸出液を抜く処置を行う。
あたりまえなのだが、水を抜くと、その分バストは小さくなる。浸出液が溜まることで少し胸が膨らんでいたのだな。ちょっとだけドンマイである。
↑これ、一週間後も少し溜まって痛かったので「抜いてもらえますか」とお願いしたら、「あまり抜くと陥没してしまうのでやめておきましょう。」とのことで、自然に吸収されるのを待つことに。
バストの形を少しでも維持するための配慮であった。
注射のあとは、下着の間に大きなガーゼを挟んだだけで、傷はむき出しのまま。少し赤くなっているので、お風呂のあとに塗るようにと、抗生剤軟膏(ゲンタシン)を処方された。
ええ~~、自分で傷と縫合糸さわるんですかい。キモチわるいんですけど(^^;。
お風呂は、湯舟につかるのもOKがでる。軽い運動はいいが、バドミントンはもう少しガマンとのこと。
「腋窩リンパ節」を切除した場合は、リンパ浮腫予防のためにも術後のリハビリが超重要になってくるのだが、風月は「センチネルリンパ節」のみの摘出だったので、リハビリに関しては細かい指導はなかった。
とはいえ、動かさないでいるとフツーに筋肉は固まっていくので、無理のない範囲でストレッチとヨガを始める。
乳がんの手術でわきの下(腋窩(えきか))のリンパ節を切除すると、リンパの流れが悪くなり、リンパ液が腕の皮下組織に溜まって腕のむくみや腫れ、しびれ等がおこることがあり、この症状を「リンパ浮腫」という。
一度発症すると治りづらく、進行すると腕が重くなり関節が曲げづらくなるなど、生活にも影響することがあるため、予防や早く見つけて治療を受けることが大切になってくる。
抜糸・溶ける糸と溶けない糸
手術後2週間目の外来。
2か所の縫合傷の抜糸は、外来の診察台に横になってドクターMと話をしているうちに、いつの間にか終了。
小さなハサミでなんかチョキチョキしてるなあと思っていたら、1分くらいで「終わりましたよ」。痛くも痒くもくすぐったくもなく「ほんとに全部抜いてくれたんですか」と聞きたくなったが、やめておいた。
ちなみに今回なぜ「溶けない糸」を使わなかったのか?とギモンに思ったので、調べてみた⇩。
皮膚の構造は「表皮」「真皮」「皮下組織」の3つに分かれていて、傷をきれいに治すためには、真皮の層をしっかり合わせることが重要となる。
そこで「真皮縫合」では、抜糸が不要な「溶ける糸」を使う。
この「溶ける糸」は、糸が水分に触れていると、加水分解されて融解する仕組みになっている。
つまり体内に入っている部分だけが溶けて、表面に出ている部分はそのまま残り、自然にポロっととれることになるのだ。
そしてこの分解産物により炎症が生じてしまうと、皮膚の目立つところを溶ける糸で縫うと縫合部に赤みがでて「炎症後色素沈着」をおこすことがあるのだそう。
なので、真皮上層の表皮のみを「溶けない糸」で縫合する。
今回抜糸したのはこの表皮の縫合に使用した糸だったというわけだ。
*施設によってやり方が異なるのでご確認を。
縫合傷のケア
抜糸後も、縫合傷は引き続きむきだしのままである。
ドクターの指示は「お風呂のあとに抗生剤軟膏(ゲンタシン)だけ塗っておいてくださいね」とのこと。
でもなあ…なんか不安。腕を動かせば、傷跡は開いちゃいそうだし。
ケロイドになったらいやだし。
脇下の傷(センチネルリンパ節生検跡)は場所的に目立たないので、ばい菌さえ入らなければいいのだが、バストの方は少しでもキレイな状態にしておきたい。
てなわけで勝手に色々調べて、ケアテープを購入。
手術直後に病院で貼ってくれていたテープとほぼ同じものだ。
このテープは、風月は手術後2週間(抜糸後)~1か月位まで、特にストレッチやヨガをする時に使用。
30枚入りで3000円なのでちょっとお高いが、安心感があるのでおススメです。
コロナワクチン4回目
コロナがまた爆発している。
風月は基礎疾患あるので、すでに4回目のワクチン接種券が届いているが、ドクターM曰く「4回目は(受けても受けなくても)どちらでもいいですよ」とのこと。
というのも、風月は「潰瘍性大腸炎」の寛解を保つために「免疫抑制剤」を飲み続けているのだが、そもそもこれが、コロナやワクチン、癌そのものにどう影響を与えているのか、医学的に解明されていないのである。
(これについては別ページにて。)
なので、ワクチンの効果があるのかどうかもわからないまま、しんどい副作用に悩まされ続けているわけで(^^;。
でもまあ、少しでも重症化や後遺症が防げる可能性があるのなら、受けておこうか。
医療体制は逼迫している。というか、ほぼ崩壊している。
社会活動を続けている限り、今後感染することは防げそうにないので、できる限りの自己防衛をしておこうかと。
ひとり暮らしをしている長女・SAKIは、3回目のワクチン接種が終わっていなかったので、帰省時に少しでも母への感染予防になるならと、慌てて予約。
神奈川県のワクチン予約はまだ余裕があって、すぐに接種してもらえた(モデルナ)が、お約束通り8度5分の発熱の末、若さで1日で復帰していた。
手術後3週間。腕を動かした時はつっぱるような痛みが続いているが、筋肉が固まってしまうのも怖いので、軽くストレッチをしながら過ごす。
バドミントンはOKが出たが、殺人的猛暑とコロナ爆発が重なっているシャバに出るのもなんなので、もうしばらくガマンすることに。
病理検査の結果
手術後1か月、ようやく摘出した腫瘍の病理結果が出た。
非浸潤
核異型度3
Ki-67 15%
ptis 3.5×3.4×1.0cm
断端陽性(入管内病変)
脈管侵襲なし
ER 3b PgR 2
HER2 2+
これだけ見せられてもなんのこっちゃと思うかもしれないが、乳がんはこの病理結果によって手術後の治療方針がかなり変わってくるので、少なくともこの数値が何を示しているのかくらいは知っておいたほうがいい。
詳しくは次ページへ。
⇒ 乳がんサバイバー⑤ 病理検査結果~放射線治療とホルモン療法
⇐ 乳がんサバイバー③ あっという間に退院
コメント
検査結果ぎ出るまで もう1週間をきりましたね。
この3週間 風月さんの頭と心の中は測り切れません。
問題なし〜⁉️ 元気な報告待ってます
遠くから 祈ってます
ごめんなさい、他の方と間違えて返信しました(>_<)。 TOMOKOさん、ありがとう! 待ち時間は余計なことを考えてしまってダメだね(^^;。 明日の病理結果が出たら治療方針が確定するので、また次に進めます!