屋久島は国内とはいえ、気象条件が本土とは全く異なる離島。
「ひと月に35日雨が降る」と言われるほど湿度が高く、里山と山頂の寒暖差が激しいことでも有名。
山に入るなら、上級登山コースでなくてもそれなりの装備が必要です。
今回は3月下旬~4月上旬、初級~中級の登山ルートを中心に回る予定で準備をしていきました。
*宮之浦岳・モッチョム岳等の上級登山コースは想定していません。
服装はコチラのサイトを参考にしていきました。
https://www.relaxin-yaku.com/wp/archives/2422.html
登山靴・トレッキングシューズ
屋久島のトレッキングコースは、ほぼ登山道だと思った方がいいです。
「ヤクスギランド」「白谷雲水峡」などという楽しげなネーミングに惑わされてはいけません(-_-)/。
クライミングか?と思うような岩登り、落ちたらタダではすまないであろう崖っぷち、増水した川、つるつると滑る湿った岩肌や木の根っこ…普通にあります。
入山するなら、防水加工されていて足首が固定された登山靴は必須。新品で購入した場合は必ず履き慣らしてからにしましょう。
入山せずに沿岸の観光地だけを周る場合でも、たいていはちょっとした山道に入ることになるので、トレッキングシューズがいいです。
間違ってもヒールやサンダル、スカートで屋久島に行こうなどとは考えないように( `ー´)ノ。
今回は長期滞在だったため、風月は低山用の登山靴と、街歩き用のトレッキングシューズ2足体制で行きました。



リュックサック
トレッキング時は岩を登ることも多いので、両手があくリュックは基本アイテム。
屋久島は雨天でないことの方が少ないので、防水加工をしてあるものがいいです。それでも雨がしみこむ場合があるので、カバーもあればなおgood。

ショルダーバッグ・携帯電話ホルダー
携帯電話(カメラ)・財布・タオル・地図など、頻繁に出し入れするものは薄いショルダーバッグに入れていました。
携帯電話は忘れたり落としたりするのが怖いので、ストラップ付きカバーケースで常にショルダーバッグに縛りつけたまま使用。
これ、あまりに重宝したので、今でも外出時はバッグにつけています。
ちなみにSAKIはさらに完全防水加工された最強カバーを購入。こちらも便利すぎていまだに継続して使っているそうです。



レインウェア
365日雨が降っていると言われるほど雨の多い屋久島。
平地が晴れていても山の上は雨だったり、島の反対側でも天気は変わるので、レインウェアは必須です。
かろうじて雨が降っていなくても湿度の高さはハンパなく、しっかりした防水はもちろん、通気性が高く脱ぎ着がしやすいものを選んで。
できればゴアテックスのものがよいのでしょうが、ゴアテックスは中古でもお高いので、風月は「耐水圧10000㎜・透湿度10000g」以上のものを目安に選びました。
豪雨の場合はわかりませんが、通常の雨風には十分に対応できましたヨ。 てか、豪雨が予想される時は入山するのはやめるべし(^^;。
また、色は山中でも探してもらえるよう、赤や黄色など目立つ色がBEST 。
有名なアウトドアのブランドでなければ、¥5000以下でも十分高機能のものがあります。
おすすめは、東レの「ブリザテック」を採用したレインコート⇩。
サポートタイツ
50代は、低登山でも膝にきます!
同世代の友人とトレッキングにでかけて、何も対策をしないで膝にこない人はまずいいないといっていいです。
特に下りで痛み始めると一時的に歩けなくなるほど。
風月は普段バドミントンの練習でも常用しているサポートタイツを持っていきました。
スポーツ用のがっしりしたものは締め付け感が強くてお高いので、伸縮性、通気性があってリーズナブルな、登山用「アスリートランナー」を愛用しています。
これはおすすめ。20代SAKIの膝痛予防にも効果ありました。
ちなみに50代…いやアラカンの風月はコンドロイチンやプロテオグリカン等のサプリも飲んでいます。
3か月以上飲んでみてそれなりの効果を実感してはいるのだけど、即効性があるものでもないし、こればっかりは人によるので何とも言えません(笑)。
まずは試してみるのはありかと思いますが。
ビニールシート
どの登山コースも売店はないので、入山する時は事前に食料を調達していきますが、屋根付き休憩所はほぼ期待できません。
そしてたまたまベンチがあっても、まず乾いていることはないのが屋久島。一人分が座れる小さなビニールシートがあると重宝します。てか、これがないと座れません(^^;。
100均の一人用レジャーシートで十分です。
指先フリー・滑り止め付き手袋
100均(ダイソー)で購入した、指先フリー&滑り止め付き手袋。
これ、低登山時にむっちゃ重宝しました!
岩場を登ったりロープをつかむ時には滑り止めが、カメラやスマホの操作では指先フリーが役に立ちます。
軍手よりはるかに使い勝手がよく、おススメです。

地図
山中は電波が届かないので、携帯電話は使えません。
平地でも電波が途切れることが多いので、紙の地図はあった方がいいです。
現地でも地図は入手できますが、事前に詳しい地図を入手しておきました。

位置情報アプリ
電波がなくてもGPSで現在地がわかる、登山用位置情報アプリ「YAMAP」に登録。
今回は一か月のお試し期間を利用させてもらいましたが、登山情報も送られてくるので、頻繁に登山をする方は入会必須かと。
神奈川県で留守番をしている次女・MIKUにも登録しておいてもらいました。
私たちからの定期連絡がない時はこれを使って生存確認をしていたそうです。すまん、MIKU( ;∀;)。
登山用位置情報アプリ「YAMAP」
https://yamap.com/
非常時対策グッズ
今回は使うことはなかったけれど、入山時は携帯トイレ・ライト・防災用アルミシート・非常食(カロリーメイト等)・スマホ用充電器は常備していました。

*屋久島のトイレ事情
屋久島山岳部では、環境保全のため携帯トイレの使用協力を呼び掛けています。限られた場所にトイレはありますが(し尿は人の手で担いで運び出されています。何度か運んでいる方たちとすれ違いました)、シーズン中で混雑している場合や緊急の時は、携帯トイレブースを使用することも。携帯トイレは一つは持っていきましょう。


常備薬
島にもドラッグストアは数件ありますが、まず徒歩ではいけない距離だと思った方がいいです。 なるべく事前に準備しておきましょう。

虫よけスプレー
地元の方に「ヒルがいるから気をつけてね~~」と脅かされたこともあり( ;∀;)、びしゃびしゃかけて入山しました。
そのせいか、3月下旬~4月上旬という気候のせいか、かろうじてヒルなどの虫には遭遇しなかったけれど、これからの暖かい季節は要注意!
スプレー缶は飛行機内には持ち込めないのでミストにしましょう。

酔い止め・気象病対策薬
風月はもともと乗り物酔いがしやすく、気圧の変化で頭痛等がおこる体質なので、酔い止めと気象病対策薬は多めに持っていきました。
が、普段丈夫なだけが取り柄の娘・SAKIも、慣れない船旅、車・バスでのくねくね山道、激しい気圧の変化にヤラレて薬が必要になり、現地で買い足しました。
ちなみに酔い止めは気象病にも対応できるので、とりあえず酔い止めだけでも持っていくと安心です。1日1カプセル(24時間)のものが便利。
花粉症対策薬
屋久島といえば屋久杉。杉といえば花粉症の人はドン引きしますよね(^^;。
風月も覚悟して花粉症薬を持っていったのだけど、なんと一度も使うことはありませんでした(^^)/。
なんでも屋久杉は本土の杉と種類が違うので、意外と症状がでない人が多いのだそう。
逆に今まで花粉症ではなかった人が症状がでてしまうケースもまれにあるそうです。
絆創膏・消毒薬・化膿止め軟膏
ケガを想定して持っていったのだけど…岩場ですべって転び、腕にキョーレツな「たんこぶ」と「内出血」ができ、これらは役にたたず。今回必要だったのは湿布でしたー(T_T)。
一眼レフカメラ
最近のスマホには一眼レフ並みかそれ以上のカメラ機能がついているので、正直、旅に重たいカメラは必要ないです。
ただ、美大生・SAKIの今回の旅の目的のひとつは、卒業制作のモチーフとなる写真を撮ることだったので、どうしても画質にこだわりがあり。
ネットで調べまくり、風月の友人のカメラマンさんにヒアリングをし、なけなしのバイト代で一眼レフを購入したのが「富士フィルムX-E4」。レトロなデザインもGOOD。
屋久島11日間の旅では、通算1万枚は撮影した模様。
カメラ初心者ながら、高性能スマホカメラでも捉えきれない屋久島の深い緑、漆黒、光と影を見事に再現していたと思います。
厳選した渾身のショットを掲載するので、ぜひ見てやってください!
〈オマケ〉
雨天が多い屋久島の雨から大切なカメラを守るためにSAKIが購入したおもしろ…いや、便利グッズ。

傘に取りつけたぐにゃぐにゃと曲がる太い針金(?)を肩に巻き付けて使用。
かさばるし重いので風月はおすすめしないけど、本人はとても役に立ったと言っております。
どこで買ったのか、現在販売されているかは不明。
キャリーバッグ
今回は長期滞在で共有の荷物もあり、二人分の荷物を大きなスーツケースひとつにまとめていったのだけど、これが大失敗( ;∀;)!
航空機の無料預かりのサイズはギリギリOKだったのですが、重量がわずかに20㎏を超え、1人分とみなされて重量オーバーに。 慌てて3㎏分ををリュックに詰め替えて、2人分の荷物として搭載してもらいました。
デカいスーツケースは移動もタイヘン。
荷物は各自自分の分を持ち歩くべきでした~(^^;。

その後、もう少し小さい使い勝手のよいスーツケースを探し続け、たどり着いたのがコレ⇩、軽量リュック型キャリーバッグ!
とにかく軽い、移動がラク、大容量でも機内持ち込みOK、無駄なポケットがないシンプル構造、パカッと開くので荷物整理がラク、鍵付き。マイナスと言えば防水ではないこと位だけれど、防水スプレーで十分対応できます。
2023年現在、風月イチオシのキャリーバッグです。
事前準備番外編①ジブリ・宮崎駿氏の聖地を知ろう
屋久島に行くなら、事前に「もののけ姫」は観てから行くべし!
以前観たことある人も、もう一回観てから行くべし!
「もののけ姫」の舞台となったことで有名な「白谷雲水峡(苔むす森)」では、「これってまさにあの場面だあ~(≧▽≦)!」という風景が目白押し⇩
【白谷雲水峡/苔むす森・太鼓岩コース】
ガイドなしで行く「もののけの森」


ですが、実は他にも「となりのトトロ」や「千と千尋の神隠し」など、ジブリにゆかりのあるポイントがたくさんあるんです。
こちらは「千と千尋の神隠し」の冒頭シーン。宮之浦「牛床詣所」が舞台となっていると言われています⇩。

【屋久島環境文化村センター・牛床詣所ほか】
宮之浦周辺観光スポット
宮崎駿氏の屋久島愛を知ってから訪れると、楽しさ倍増間違いなしですヨ。
事前準備番外編②屋久島にはメッシュが似合う?!
湿度が高い屋久島に長期滞在ということで、長めのミドルだった髪を思い切ってショートカットにしました。
それだけではつまらないのでついでにメッシュを入れたら、これが思いがけず屋久島の植物や風景とマッチング!
「母が屋久島に溶け込んでいる!」と大笑いするカメラマン・SAKIの、恰好のモデルとなったのでした。
ま、お役にたてて光栄です。




さて、メッシュ画像も見飽きたところで、いよいよ屋久島旅本番。画像たっぷりでお届けします!
⇒ 【鹿児島市内観光】半日でも楽しめる桜島と天文館
⇐ 【東京から屋久島への行き方・帰り方/節約編】飛行機・ホテル・レンタカーの事前予約
屋久島旅行記 トップ(目次)はコチラ
⇒【屋久島春の母娘二人旅】
コメント