武者小路実篤氏がこう言っています。
『尊敬すべき幸せな人は
逆境にいてもつまらないことにくよくよせず
心配しても始まらないことは心配せず
自分の力のないことは天にまかせ
自分の心がけをよくし
根本から再生の努力をする人である 』
そりゃまあ、そんな聖人のような人になれれば苦労はしませんが、風月などのような凡人はなかなかそう簡単にはいないわけで(^^;。
もうちょっと敷居を低くして、普段の生活の中で少し考え方を変えてみるだけでも幸せを感じることってあると思うんです。
全く同じ環境や状況であっても、人によってそれを幸せと感じるか不幸と感じるかは違いますよね。
住む家を失った経験のある人は、雨風しのげる家があるだけでもありがたいと思う。
病気やケガに苦しんでいる人は、健康でいることのありがたさを知っている。
大切な人を失った人は、自分に対しても人に対しても「生きていること」のありがたさを知っている。
思うに、感謝の気持ちを持てないと、どんなに恵まれた環境でも幸せを感じないのではないかと。
「~のせい」ではなく、「~のおかげ」と変換してみる。
自分にないものに目を向けるのではなく、今自分にあるものに目を向けてみる。
そして、人と比べないこと。
これ、ほんとに大事です。
誰でも必ず、しんどいことを抱えて生きています。
自分にないものを持っている人でも、自分が持っているものは持っていないもの。
人をうらやましく思うことも、「あの人に比べたら私はマシ」なんて考えることも無意味です。
究極の不条理である戦時下を生き延びてきた方たちにはかないませんよ。
誰もが想像もしなかった感染症に見舞われ、過去のものと思っていた戦争が現実のものとして迫っている今、当たり前と思っていた日常が幸せであることを痛感している人も多いのではないですか。
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