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『サザンオールスターズ』45周年によせて ~共に生きてきた「世代マウント」なつぶやき

昭和世代のつぶやき

風月は、高校ではフォークソング部、学生時代では軽音楽部(&バドミントン部)に所属していたくらい音楽好きだが、好きなジャンルに「こだわり」は全くない。
ライブでヘッドバンキングをするようなインディーズのグラムロックから、シンガーソングライターが主流のフォークソングまで。いわゆる商業ロックやアイドル歌謡曲、アニソンもあり。最近は少しづつジャズなんかも聴くようになってきた。
そんな節操のない音楽歴の中で唯一、「いつでも共にあった」ロックバンドが「サザンオールスターズ(SAS)」なのである。

SASのデビューは1978年6月。
当時の風月は、暗黒の思春期真っ只中の中学生。
ラジオから流れてきたデビュー曲「勝手にシンドバッド」を初めて聴いた時の衝撃は今でも忘れない。
なんだ、このムチャクチャなバンド?! 青学の兄ちゃん達なの? 
ムチャクチャだけど、なぜかアタマから離れない…。

実際、80年代の彼らはトガりまくっていた。
社会風刺や反戦のみならず、放送禁止用語満載のスケベな歌詞や、あからさまにマスコミや芸能人への皮肉をこめた曲も多々ある。
「NHK紅白歌合戦」では行き過ぎたパフォーマンスが物議を醸し、反省文を書くように言われてそれを拒否したとかしないとかで、NHKとはしばらく距離を置いていた時期もあった。
そんな中で、誰がどう見ても「全うないい人」である原坊が「やんちゃは許してね、パーティ楽しもうね」とにこやかな空気で品格を保っている、なんとも不思議なバンドだった。

反骨精神・エロス・毒気だけでなく、故郷や家族を大切に思う愛や喜怒哀楽など人間味にあふれた曲を、1000曲近く作り続けてきた桑田さん。
活動を休止していた時もソロで活動し続けたのは、彼が「音楽を続けていないと死んじゃう人」だからだ。
(なので私は、「KUWATA BAND」のツアーで「これからもゆっくり、命ある限り続けます」といった彼の言葉を信じている。)

そして今や、昭和・平成・令和を通して、性別を問わず、すべての世代から愛される「国民的バンド」となったSAS。
45周年の茅ヶ崎ライブはプラチナチケットとなり、風月も万策をつくしたものの手に入らず(T_T)。
それほどの国民的大スターになってなお、桑田さんがメンバーや家族を尊敬し、感謝を忘れず、ファンを大切にする姿勢は変わらない。
震災やオリンピック、コロナ禍…日本国民はどれほどSASから勇気をもらったことだろう。

デビューから45年間、そんなSASをずっと見てきた。
というか、SASはいつでも当たり前に「共にあった」。

今でいう「推し」とはちょっと違う。
熱狂的に追いかけていたわけではない。
アルバムはほぼ持っているが、ファンクラブに入っていたことはない。
ツアーライブは、ほとんどがファンクラブに入っている友人がチケットをとってくれていた。

洋楽にハマっていた学生時代、ひとまわり年上のおじさまたちとポール・マッカートニーのコンサートに行ったことがあるのだが、「ビートルズが好きと言っても、我々の世代と君たちとでは思い入れが違う」と言われ、モヤモヤしたことがあった。
けれどこのキモチ、今ならすごくわかる。

要するに、ひと言でいえば「世代」なのだ。

SASのデビュー曲から最新曲まで、どの曲を聴いても、リリースされた時代と、その当時の自分がよみがえってくるのだ。
楽しかった思い出もあるが、むしろしんどかったこと、苦しかったことの方が多い。
だから、その当時流行っていたサザンの曲を聴くと泣けてくる。
桑田さんや原坊の顔を見ると、ほっとする反面切なくもなる。

こればかりは、その世代を生きていたヤツにしかわからんだろう。
これが「世代マウント」ってやつか?
いや、そんな言葉があるのかどうかは知らんけど。

自由に外出することも儘ならなかった子育て時期を経て、20年ぶりに旧友とでかけたコンサートもSASだった。
ライブグッズを見ると、やっぱり当時の、楽しくも切ない思い出が一緒に蘇ってくる。

チケットがとれなかった今回の45周年ライブはアルバムでガマンしておくので、次回は当たりますように。
…いや、きっと次回はもっとプラチナチケットになっているんだろうな(^^;。

2016年 桑田佳祐 年越しライブ「ヨシ子さんへの手紙 〜悪戯な年の瀬〜」
2017年 桑田佳祐 LIVE TOUR 「がらくた」
2019年ライブツアー 「“キミは見てくれが悪いんだから、アホ丸出しでマイクを握ってろ!!” だと!? ふざけるな!!」という、ふざけたツアー名


ちなみに昨年2022年の桑田さんドームツアーもチケットはとれず(T_T)。
ようやくコンサートのDVDがリリースされました⇩

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茅ヶ崎サザン芸術祭2022
~夜空のキャンパスを彩った夢のアート作品展

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