「DVは病気ではなく、加害者が家庭や社会で学んできた思考と行動である」
「DV加害者更生教育プログラム全国ネットワーク」では、DVをそう定義している。
特に男性は、家庭や社会で「相手をコントロールするために暴力を使っていい」という価値観を身につけていくのだそうだ。
DVとはもちろん、身体的暴力だけでなく言葉の暴力(モラハラ)も含む。
これがなかなかのやっかいものなのだ。
被害者は多くの場合、自分がモラハラを受けていることになかなか気づけない場合が多い。
私の場合もそうだった。
なぜなら暴言をはく加害者は「自分は悪くない」と本気で思っているから。
「悪いのは自分を怒らせる周りの人間である」と本気で信じているのだ。
なんなら自分は被害者だと思っている。
そして、たったひとつの小さなミスを執拗に攻め立て、相手の人格を徹底的に否定する。
有無を言わさない罵声で「お前が悪い」とたたみかけ、洗脳する。
そんな人間から唯一聞けた謝罪の言葉は、「怒りをコントロールできなくて申し訳なかった」。
あくまでも悪いのは、自分を怒らせる相手なのだ。
この考え方って、根本的な人間性の問題である。
DV加害者更生プログラムに入会したほとんどの人たちは「DVは病気だから、それを治せばいい」と思っているので、更生は困難を極めるのだそう。
そうだろうなあ(^^;。
「悪いのは自分ではなく、自分を怒らせる周りの人間」
「DVをしてしまうのは、怒りをコントロールできない病気のせい」
「自分を守るための防衛手段として人を傷つけても構わない」
そんなことを本気で信じて人格を築いてきた人間が、今さら簡単に変わることができるとは思えない。
できたとしても、一体何年かかるのだろう。
その間に、周りの人間はボロボロにされてしまう。
運悪くDVに関わってしまったら、更生など期待せずとっとと逃げるしかない。
子どもがいる場合はなおさらだ。
ちなみに親が他の人に暴力や暴言を繰り返す様を見続けることも、子供にとっては虐待となるのだ。
迷っているヒマはない。
一刻も早く、子どもを連れて逃げる。
選択は、その一択だ。
*自立が困難な場合は行政の窓口に相談しよう
国(内閣府)の窓口 DV相談+(プラス)
横浜市の窓口 横浜市DV相談支援センター
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