無事に乳がんの摘出手術を終え、翌日午前中までには順番に酸素吸入、ドレーン、点滴、モニターが外れていった。
麻酔が覚めるのと同時に点滴から痛み止めを流したそうなのだが、その効果が切れてもほとんど痛みがないのが不思議である。
痛み止めの錠剤を処方されたが、結局服用することなく5日目を迎えている。
術後からしっかりと締められていたバストバンドも2日後には外れ、ソフトブラジャーに変更。
*乳がんサバイバー 治療中の下着の選び方
それに伴いシャワー浴もOKとなった。
恐る恐る傷を確認する。
透明なフィルムが貼られ(フィルムは10日後の外来診察まで貼りっぱなしとなる)、出血があるので傷(バストに6~7㎝、脇下に3~4㎝の2か所)そのものは確認できないが、バストの形は思ったほど崩れておらず、ホッとした。
今回は、結果的に「乳房温存手術」「センチネルリンパ節生検」という、身体へのダメージは最小限の術式となった。
リンパ節への転移がなく、腫瘍も2cm弱と小さかったため可能となったのである。
(↑*腫瘍径は、術後の病理検査で3.4㎝であったことがわかった)
ただし、「乳房温存術」は局所再発リスクがあるため、「放射線療法」との組み合わせが必須。
さらに風月は「ホルモン受容体陽性」だったため、約10年にわたるホルモン薬物療法を続けていくことになる。(潰瘍性大腸炎で免疫抑制剤を飲んでいるので、それとの兼ね合いも少々厄介だったりする)
医学的・技術的に、そもそも乳房温存手術が適切ではないと判断された場合は全摘手術を選ぶしかないのだが、その場合は放射線療法は必要なく、乳房再建手術などを検討することが可能。
また、乳房温存手術が可能な場合でも、バストの形を再生する「乳房再建手術」を望む場合は、あえて全摘手術を選ぶ人もいる。
*日本乳癌学会発行
「患者さんのための乳癌診療ガイドライン」
そんな中、病院中…いや世界中を震撼させるニュースが飛び込んできたのは、手術翌日のお昼頃であった。
友人へラインの返信をしていた時、スマホに流れてきた「安倍元総理襲撃される」の一行。
神奈川地区から出馬していた銀行時代の同期が2日前に安倍元総理の応援演説を受けていたこともあり、一瞬何がおきたかわからずアタマが混乱した。
まだ思うように動けない中で受けた衝撃のニュースは、一生忘れることはないだろう。
一命をかけて日本のために尽力して下さった尊敬すべきリーダーでした。
心からの哀悼の意を表します。
夕方回診にきてくれたドクターMも、この話題に触れていました。
手術が無事に終わった安堵感もあったのかもしれませんが、今まで見たことがない柔らかい表情が印象に残っています。
ありがとうございました。
37.5度程度の発熱は続いていたが、ほとんど問題にもされず(笑)、翌日午前中には退院。
3泊4日、あっという間の、怒涛の入院生活であった。
迎えにきてくれた長女・SAKIの顔を見たらようやく緊張がとけて、肩の力がぬけた。てか、右肩にはまだ力が入らないのだけど。
この後は2週間後に抜糸。
一か月後の検査結果を待ち、まずは放射線療法が始まるのかな。
医学の進歩は本当にすごい。
また生かされています。
続きはコチラ↓
⇒ 乳がんサバイバー④ 手術後~病理検査結果が出るまで1か月
⇐ 乳がんサバイバー② あっという間の摘出手術
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