屋久島 春の母娘女子旅

【蛇の口ハイキングコース・尾之間温泉】まぼろしの滝に挑戦するも、敗れて熱い温泉で癒された件

屋久島 春の母娘女子旅

春の屋久島母娘女子旅7日目。
屋久の宿「たぐち」のオーナーが、植物観察が目的の美大生SAKIのために提案してくれた「蛇の口ハイキングコース」に挑戦することに。
ゼロメートルの亜熱帯から照葉樹林に変わっていく様子を体感することができるルートなのだが、「ハイキングコースとは名ばかりでかなり険しい登山ルートになるので、決して無理せずに引き返してくるように」とのアドバイス。
結果的に、その言葉通り無理せず途中で引き返してくることに。滝に到達することはできなかったけれど、登山道入り口にある「尾の間温泉」でゆっくり疲れを癒し、無事に帰還いたしました。

蛇の口ハイキングコース


蛇の口ハイキングコースは、屋久島の南側、宮之浦港から50分、屋久島空港から30分の「尾之間温泉」から「蛇之口滝」へと通じるトレッキングルート。
蛇の口滝」は、千尋の滝、大川の滝と並ぶ「屋久島の名瀑」のひとつ。険しい山道を2時間近く歩いてやっと目にすることができる幻の滝とも言われています。

屋久島町公式サイトにもサクッと『蛇ノ口滝ハイキングコースや尾之間歩道と呼ばれていますが、実際は登山道』と書いてあるのだけれど、そう思うなら絶対にネーミングを変えた方がいいと思います。ほんとに。

尾之間温泉の駐車場に車を停めさせてもらってトレッキングの準備をしていると、温泉から出てきたおばちゃんが「ヒルが落っこちてくるから気をつけてなー」とひとこと。ひええ~、上からくるんかい( ;∀;)。
もっと虫よけをかけてくればよかったと後悔しながら、慌ててレインウェアを着込み、いざスタート!
と思いきや、今度は登山道入り口に「最近スズメバチの巣が目撃されています」との注意書きが。いやいやいや、おばちゃ~ん、こっちの方がシャレにならないでしょ( ;∀;)。
「スズメバチにレインウェアが効くとは思えん」と、登る前からすっかり及び腰になりながらも、なんとか気を奮い立たせて蛇の口ルートに入ります。

蛇の口温泉の駐車場にあるコース案内板。分岐から左に入った蛇の口滝を目指す
駐車場の脇にあるコース入口

歩き始めて直ぐ、入口付近から始まるのは亜熱帯ジャングルの森。
ビロウやヘゴ、クワズイモなど巨大な葉っぱの亜熱帯植物が覆いかぶさるようにうっそうと繁茂しています。
それぞれの木の説明文もあり、トベラ、ツワブキ、ヌルデ、ヤマビワ、ツツジなど多様な植物が存在しているらしのだが、どれがどれやらさっぱりわからず。

シダのような葉っぱが「へゴ」、ヤシの木のような葉っぱが「ビロウ」らしい
空を覆いつくす巨大な葉っぱと、枯れてもなお襲いかかってくるジャングルの猛者たち
ヒルとスズメバチが気になり、植物観察もままならないSAKI
ほどなくナゾの針金のフェンスがあり、さらに不安をあおられます。初めて「登山道」の文字が案内板に登場。ここから蛇の口滝まで往復5時間…生きて帰れる気がしない

亜熱帯ジャングルを抜けると、アコウなどのツルや気根、地の上を這う太い根がからみあう、屋久島らしい植生に変わっていきます。

このあたりから岩場が増えてきます。
崩れそうな木の階段を登り(=滑落)、ところどころに結んである目印のピンクテープをしっかり追っていかないと道に迷います(=遭難)。

そして山は、もうひとつの屋久島の顔である苔に覆われた森へ姿を変え、沢を越えていきます。

しばし美しい苔と沢に癒されたのも束の間、山道はさらにデンジャラスに。ロープをつたい、ピンクテープを目印に、道なき岩場をよじ登っていきます。

入口から1時間半ほど登り、崖っぷちの細い道を目の前にしたところで、母娘ともに「これ以上は無理」と判断。
ここまで一度も人に会うことがなかった山中でケガでもしたら命にかかわります。
残念ですが滝は断念して、ここで下山することに。

道なき道を引き返し、幸いヒルにもスズメバチにも遭遇することなく入口近くのジャングルにたどりつきましたー


訪れた人が異口同音に絶賛している「まぼろしの滝」にたどりつけなかったのは残念ですが、風月母娘にはちょっとハードルが高かったかな。
けれど、訪れる人がほとんどいないあるがままの森の中、かわりゆく植物の植生を感じながら登るこのコースは、登山に慣れている人にとってはたまらないのではないかと思います。
初心者はガイドさんをお願いしてみるのもありかも⇩

尾之間(おのあいだ)温泉

尾之間温泉は、宮之浦港から50分、屋久島空港から30分、島の南側にある源泉かけ流しの天然温泉です。
大人300円。共同浴場なので地元の人たちで賑わっています。
タオル・石鹸・シャンプー・リンスなどは持参のこと。

風情あふれるレトロな建物。外には足湯もあります

湯船の床に敷き詰められた玉砂利のすき間から湧き出すpH値9.6の単純硫黄泉は、透明でまろやか。
むちゃくちゃいい泉質! お肌がほんとにツルツルになります。

が、とにかくアツい!どんどん湧き出してくる源泉はなんと49℃。
平気な顔をして入っている地元のおばちゃんが「こっちの方が熱くないよ」と教えてくれたものの、出た時には肌がほんのり赤くなるほどでした。

そんなアツさも次第に慣れ、登山の緊張で疲れ切った身体をしっかり癒し、満足度100%。
尾の間温泉は、文句なく屋久島一の名湯だと思います。
ここしか入ってないから知らんけど。

「洗髪はシャワーのお湯を使い、身体を洗うときは湯船のお湯を使う」という独特のルールもあるので、注意書きをよく読んで気持ちよく使わせてもらいましょう。

次の日はいよいよ「縄文杉トレッキング」に挑戦!
ガイドツアーは申し込まなかったので、宿へ帰る途中バスのチケットとお弁当を購入して帰りました。詳細はコチラ⇩
縄文杉トレッキング

そしてこの日も屋久の宿「たぐち」で待っていたのは、ひとみさんの心づくしの夕飯。お腹も心もホクホクです。

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【屋久島春の母娘二人旅】

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