春の屋久島母娘女子旅。
屋久島へ入った翌日は、「屋久島の植物の生命力を求めて旅する娘・SAKI」のセレクトにより、東部~南部を観光ドライブ。日も暮れる頃、これから8日間滞在予定の宿「たぐち」へチェックイン!

朝から小雨が降る中、アート系古民家の宿「水照玉ホステル」を後にして、島内ドライブに出発!
出発前にさんざん母娘で揉めた「西部林道」には入らず、前日来た道を戻って東側から周ります。
昼食は安房で探しました。
「 屋久どん 」in 安房
https://udon-noodle-shop-390.business.site/
安房付近の県道から海側に少し入ったところにあるAコープの向かい側に、ナゾの敷地の中に、ナゾのオブジェに囲まれた一軒家が。


どうやらここが探していたうどん屋さんらしい。
開店時間なのに営業している様子がなく、あきらめきれずに周りの敷地をウロウロしていると、お店から店員さんが!
よかった!ちゃんと開店するんやないかい(^^;。

お店の奥には、種子島を望むオーシャンビューが広がっていました!
そして解放感あふれる広い店内には、これまたナゾの虎や七福神の置物やオブジェが。



壁に貼られたサイン色紙から、ロケなどで来た芸能関係者もよく利用しているお店のようでした。
ここはトビウオの姿揚げが名物なのだそうですが、迷ったあげく風月は海老天うどん、SAKIはチキン南蛮とうどんのセットに。


うどんはあっさりとしたトビウオのあご出汁。
カラッとあがった海老天やチキンはボリュームがあり、美味しくいただきました。
がっつりと腹ごしらえをしたところで、一気に林道の手前、中間集落まで進みます。
すれ違いのできない細い道を上がっていった先に、最初の目的地「屋久島フルーツガーデン」があります。
屋久島フルーツガーデン
「屋久島フルーツガーデン」
宮之浦より車で約1時間10分
https://www.kagoshima-kankou.com/guide/10708
ここは、「穴場的ローカルスポット」とでもいうのでしょうか。
少なくとも風月母娘にとっては、ものすごく「ツボ」にハマった場所のひとつでした。
まず勘違いしない方がいいのは、「屋久島フルーツガーデン」は決して「ガーデン(庭)」ではありません( `ー´)ノ。
ひと昔前まで別名「パパイヤの里」とネーミングをされていた時期もあるようですが、そんなトロピカルな南国も期待してはいけません( `ー´)ノ。
ここは、広大な敷地の中に約1,600~2,000種類もの果樹・ヤシ類・熱帯植物などがうっそうと生い茂る、一言でいえば「亜熱帯ジャングル」。
風月母娘…特に「植物の生命力を求めて旅する娘・SAKI」にとってはいい意味で裏切られたのですが、人によっては本当に裏切られたと感じる人もいるかと思いますので、注意が必要です(笑)。
ガイドブックでもあまり紹介されていない場所なので、2022年春、貴重な最新レポートを参考にしてください⇩。
県道から外れ、すれ違いのできない細い道を、運よく誰ともすれ違うことなく上がった先に、駐車場があります。
私たちの他には人影もなく、車も停まっていない。
ただの空き地か?と思ったところ、よく見るとうっそうと茂った森に、かろうじて「屋久島フルーツガーデン」と読める壊れかけた看板が。


入口にある受付小屋にも人影はなく。
勝手に入っていいのかな? と遠慮しつつ中に進むと、「果実庵」という東南アジア風の小屋があらわれます。





「すいませ~ん、受付に誰もいなかったので勝手に入ってきちゃったんですけど」と声をかけると、かなりご年配の爺様がぬっと顔をだし、にやりと笑って一言、「ここだよ」。

こ、この展開は新鮮すぎる( ;∀;)。
この方がオーナーさんなのだと思いますが、雰囲気優先で、あえて「爺様」と呼ばせていただきます。
爺様が15~20分ほどかけて「ジャングル探検」に案内してくれて、その後フルーツを試食させてくれるとのこと。
入場料は一人500円。娘と二人で1000円なのだが、あいにく5000円札しかない。そのことを伝えると、「あー、今日はおつりがないんだ」。
えーっと…もちろんカードも使えないし…え?どうすりゃいいのだ?
もしかして入れないってこと?!
と、慌てふためいていたところ、なんとこのタイミングで後から3人組の学生さんたちが入ってきたのであります!
もう、救世主としか言いようがない(´;ω;`)!
なんとか学生さんたちに両替してもらい、無事に入園料を払うことができました。
と、ここでまたもや神的な偶然が。
この学生さんたち、どこかで見かけたと思ったら、屋久島フェリーで一緒だった3人組だったのです。
これぞ旅の醍醐味。
勝手に「屋久島ボーイズ」と命名した3人組と「フェリーにいましたよね?」とひとしきり盛り上がり、ジャングル探検も「爺様+屋久島ボーイズ+風月母娘」の6人編成で出かけることに。



入口付近はヤシやシダ類に覆われているものの、まだ遊歩道はコンクリートで歩きやすくなっている…のですが、
途中から湿った板を踏み締めながら歩く不安定な場所などもあり、パンプスやサンダルではちょっとキビシイかも。



園内を進むと様々な果樹や亜熱帯植物が植生し、池の周りには湿地帯の植物が群生しています。








プレートがないので爺様の説明だけが頼りなのですが、時々何を言っているのか聞こえず、もの覚えが悪い風月はほとんど覚えていません。ごめんなさい(^^;。
こちらからの質問はほぼスルーされますが、運がよければ答えてもらえます(笑)。
存分にジャングル気分を味わったあとは「果実庵」に戻り、フルーツの試食タイム。

園内でとれたというフルーツは思ったより盛りだくさんで、さすがに新鮮!
屋久島ボーイズとカメラの話などで盛り上がりながら、おいしくいただきました。
彼らは次の日には東京に帰るとのことだったので「帰路、気をつけて!」と言って別れたのですが、なんと、翌日再び神的な再会を果たすことになるのです。(再会の様子はコチラ)
旅の醍醐味、再び!
後から地元の方に聞いたところによると、「屋久島フルーツガーデン」は、オーナーの爺様が自力で植物を集めて作りあげてきた、個人経営の施設なのだそう。
管理している敷地は3万5000m²、気の遠くなるような作業です。
私たちが訪れた時、爺様はかなりの高齢で足も悪くされていて、歩くのも大変な様子でした。
後継者はいるのだろうか…と余計な心配をしてしまったり。このまま閉園してしまうにはあまりにもったいない、強烈に味のある素敵なスポットでした。
次の目的地は、「屋久島亜熱帯ジャングル」…いえ、「屋久島フルーツガーデン」からほど近い「中間橋」のたもとにある「中間ガジュマル」です。

中間ガジュマル
中間ガジュマル
https://www.town.yakushima.kagoshima.jp/cust-facility/1433/
中間ガジュマルは、屋久島町指定文化財(天然記念物)に指定されている、島内最大級の300mを超える巨木。
車一台が通れるほどのアーチを形成していて、株元には湧き水「泉念の水」が、トンネルの奥には民家を改装した定食屋さんがあります。
NHK朝の連続テレビ小説「まんてん」のロケ地としても有名になった観光・フォトスポットです。




このあたりの中間川に沿って自生しているガジュマルやアコウは、昔、強風から集落を守るための防風林として植えられたのだそうです。
対岸のアコウとガジュマルの合体樹も迫力満点。
こちらの巨木群だけでも十分観光地になりうると思うのだけど、中間ガジュマルが有名すぎて地味な存在になってしまっています(笑)。


「植物の生命力を求めて旅をする娘・SAKI」のこの日最後の目的地は、中間集落から宮之浦へ戻る県道沿いにある「ボタニカルリサーチパーク」。
ここも穴場的観光地のひとつです。
ボタニカルリサーチパーク(屋久島有用植物リサーチパーク) & トローキの滝
ボタニカルリサーチパーク
(屋久島有用植物リサーチパーク)
https://www.town.yakushima.kagoshima.jp/cust-facility/30145/
入場料大人500円
安房港から約15分

ここは、屋久島の特徴である亜熱帯から冷温帯までの植物の垂直分布を凝縮した植物園。
総面積約10万平方mの広大な敷地に、3つの温室とハーブ、薬草、亜熱帯植物、果樹園が広がっています。
「ボタニカルリサーチパーク」と「屋久島有用植物リサーチパーク」のどちらが正式名称なのかはわかりませんが、どちらにしても「なんのこっちゃ?」と思って調べたところ、「有用植物」とは「食用のほか、建築・工芸・薬剤・園芸など、人間の生活に役立つ植物」のこと。
屋久島における有用植物の研究施設を観光施設として運営しているのだな。
なるほど、それでフルーツ、ハーブ、薬草というわけか。
難しいネーミングはさておき、園内は植物の知識がなくても十分楽しめるスポットですヨ。
思いがけず風月のテンションが上がったのが、園の奥に壮大な「トローキの滝」が望める展望台があったこと!
トローキの滝は、県道沿いの「ぽん・たん館」の脇道を入った先にある展望台が通常のアクセスなのですが、ここで堪能できてしまったので、そちらのルートは省略することに。




外へ出ると一面のパイナップル畑が広がります。



パイナップル、グアバ、バナナなどの整備された果樹園を過ぎると、おもむろに「屋久島」の森が現れ始め、それに伴って「植物の生命力を求めて旅をする娘・SAKI」のテンションも上がり始めます。




薄暗い森の奥にひっそりとあるのが、壮大な景観が望める穴場スポット「トローキの滝」の展望台。
ここで「壮大な自然を愛する母・風月」のテンションが一気に上がります。
「トローキの滝」は、海岸の崖の上に滝口があり、海に直接落ちる「海岸瀑」と呼ばれる、日本では2か所しかないめずらしい滝のひとつです。
落差は干潮時でも8mと小規模ながら、背後にそびえたつ雄大なモッチョム岳と鯛之川にかかる赤い橋のコントラスト、そして激しい水流が海へと注ぐ様子は圧巻!



母娘二人とも(違う意味で)満足しながら園内を一周。
レストハウスに戻ると、なんとここでもアロエやたんかんの試食サービスが!
小雨の中の散策だったので、疲れた体に甘いフルーツがしみて美味しかったです。

レストハウスにはレストラン、売店があり、お土産やフルーツの生ジュースなども販売しているので、休憩どころとしてもおすすめです。
2か所で新鮮なフルーツのおやつをいただいてお腹も満たされたところで、宮之浦へ戻ります。
これから一週間お世話になる宿、『屋久の宿「たぐち」』にチェックイン!
屋久の宿「たぐち」 in 宮之浦
屋久の宿「たぐち」
http://yakushima-taguchi.jp/
宮之浦港から車5分
事前の下調べで、ダントツで口コミ評価が高かった民宿。
宿の施設、サービスの充実度はもちろんですが、決め手は何と言ってもオーナー夫妻のお人柄でした。

オーナーの田口夫妻は、もともとはお二人とも東京都出身。
田口さんはIT業界で、妻のひとみさんは保険関係のお仕事をされていました。
屋久島の魅力にハマり、結婚後一念発起して仕事を辞め、移住。
行政や医療なども都会の常識が通用しない離島で、原野を開拓し、水道を引くことから始めた宿造りは、困難を極めたと言います。
離島ならではの壁にぶちあたりながらも初心を貫いたお二人の「屋久島愛」は、ホンモノ。
そして外から移住してきたからこそ、屋久島の魅力だけでなく、問題点も、おそらく地元の方よりも知りつくしていると思われます。
そんなご夫妻からのアドバイスは、外から来た旅行客にとっては何よりもありがたいもの。
風月母娘も毎日、その日の天候や体力に合わせて、最良のプランと、的確なアドバイスをしてもらいました。
初めての屋久島(SAKIは初めての登山)で、ガイドさんなしで安心して旅を楽しむことができたのは、それがあってこそ。
8日間、家族のように接していただいたお二人との出会いは、帰宅後「屋久島ロス」ならぬ「たぐちロス」に陥ってしまうほど大切なものとなりました。
…と、つい遠い目をして思いを馳せてしまったところで、まずは最高に快適だった宿の施設を紹介しておきます⇩









お忙しい中、田口オーナーに島を案内していただいたスペシャルな1日のレポートはコチラ。
屋久の島「たぐち」の予約はコチラから⇩
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屋久の島「たぐち」
翌日の天気はなんとか晴れる予報。
いよいよ今回のメインスポットである「白谷雲水峡」へ!
⇒ 白谷雲水峡~太鼓岩コース~
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⇒ 【屋久島春の母娘二人旅】
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