屋久島4日目、いよいよ今回の旅のメインスポット「白谷雲水峡」へ!
*ガイドなしにした理由・おすすめツアーはコチラ⇩
東京から屋久島への行き方
*トレッキングの装備・持ち物はコチラ⇩
雨の屋久島トレッキング 初心者の服装・持ち物
苔むした岩や樹木、清流、悠久の時の中で育まれてきた圧倒的な生命力。
屋久島の魅力が集約された幽玄の森には、別世界が広がっていました。
現地には売店がないので、食料は前日のうちにスーパーで調達済。
装備は万全、お天気も上々。いざ出発!
白谷雲水峡は、屋久島の北東部を流れる白谷川の上流、標高600m~1050mに位置する自然休養林 。
別名「水の島」と言われるほど豊かな水をたたえる屋久島ならではの、清流と、苔むした岩や樹木が織りなす渓谷美。
何千年にもわたって、何代にもわたって育まれてきた植物のたちの圧倒的な生命力。
そんな屋久島の最大の魅力がぎゅっと濃縮されているのが、ここ白谷雲水峡です。
屋久島を訪れる時、もし「縄文杉コース」と「白谷雲水峡」のどちらかを選ばなければならない日程なら、風月は「白谷雲水峡」をおすすめします。
「縄文杉コース」ももちろん素晴らしいけれど、往復10時間という時間との闘いの中でゆっくりと神秘の森を味わいつくすのは少しキビシイかもしれません。
白谷雲水峡のトレッキングコースは、弥生杉コース(60分)、奉行杉コース(3時間)、太鼓岩往復コース(4時間)の3コース。
この日は迷わず、目的地の「苔むす森」がある、太鼓岩コースを選択しました。
今回は行程に余裕があったので奉行杉コースは後日あらためて出直すことにしましたが、1日で白谷雲水峡を堪能した場合は、往路は「奉行杉コース(①→⑪)」、復路は「太鼓岩往復コース⑪→⑯→⑪→⑥→①」を周るルートがおすすめです。
ただし奉行杉コースはアップダウンが多い登山道。
沢が多く、増水時は通行できなくなることもあるので(管理棟で要確認)、体力と時間と天気と相談しながら、しっかりとした装備で周りましょう。
奉行杉コースのレポートはコチラ↓
白谷雲水峡 ~奉行杉コース~
白谷広場(白谷雲水峡入口)
スタートはここから。
駐車場は混雑時は満車になることもあるので、シーズン中は路線バスがおすすめ。
管理棟で協力金500円を納めます。
トイレはルート内には一か所(白谷小屋)しかないので、ここですませておきましょう。
清流の深い碧と、岩から落ちる水しぶきの白、そして上流では苔の深緑が加わり、幽玄なコントラストを生み出している白谷川。
コースの前半はこの白谷川の渓流に沿った遊歩道が続きます。
白妙の滝
スタート地点にある白谷橋から見えるのは、落差約10mの「白妙の滝」。
ここから上流を目指します。
憩いの大岩
入口から5分、巨大な花崗岩の一枚岩を超えていきます。
屋久島全体はこの花崗岩でできていて、結晶構造が大きな正長石を含んでいるのが特徴。
飛流落とし
さつき吊橋の手前では、大きな岩を細く切り裂くように流れ落ちる「飛流落とし」を見ることができます。
豪快なみずしぶきと爆音をあげて花崗岩の傾斜を流れ落ちる落差50mの滝は大迫力!
ここで再び神的な再会が!
豪快な飛竜落としを撮影しようと構えたカメラのファインダーに入ってきたのは、なんと先日屋久島フルーツガーデンで再会した3人組の学生さん「屋久島ボーイズ(勝手に命名)」!
最初にフェリー屋久島で出会っていたので、2度目の再会です。
屋久島フルーツガーデンのレポートはコチラ⇩
屋久島東部観光ドライブ
「屋久島ボーイズ」は2泊3日の旅の間毎日、風月母娘と会ったことになります。
これぞ旅の醍醐味、忘れられない楽しい思い出をありがとう!
彼らの無事の帰宅を祈りつつ、たくさん元気をもらって、トレッキング再開!
奉行杉コースと太鼓岩往復コースの分岐点、さつき吊橋へ向かいます。
楠川歩道
楠川歩道は、江戸時代には伐採した杉や食料を運んだ道 。
さつき吊橋から10分ほど入ると、早くも「苔むす森」に入った?と思うほどの、緑一色の沢が現れます。
小雨でけぶっていたと思ったら、すぐに日が差してきて、光と影の幻想が加わります。
ひとつとして同じ表情を見せない「奇跡の森」。
静寂な空気の中で聞こえてくる清流のせせらぎと鳥のさえずりに耳を傾けながら、無言で足を運びました。
途中から整備された歩道はなくなり、急勾配の岩を登る登山道が増えてきます。
森を覆う苔の深緑に光が差し、息をのむほどの幻想的な風景が続きます。
くぐり杉
道にまたがってトンネルになっている 「くぐり杉」に到着。
根本にあった樹木が朽ちて空洞ができ、このような形になりました。
シカの宿
世界遺産登録20周年の記念に一般公募で命名された記念杉のひとつ。
空洞でシカが雨宿りをするイメージをして、横浜市の小学5年生が命名しました。
白谷小屋
登山道入り口から1時間半、登山道から少し入ったところに、40名収容可能な休憩避難小屋があります。白谷雲水峡のトレッキングコース内では、トイレはここのみ。
今回は寄らなかったけれど、昼食や水分補給をするトレッカーたちで賑わうそうです。
七本杉
まっすぐに立つ堂々たる姿から「白谷のぬし」と呼ばれる、白谷雲水峡最大クラスの大杉。
強風で折れてしまった主幹から枝が7本伸びて広がっていることから命名されました。
苔むす森
七本杉の先からは、見渡す限り緑一面の幻想的な世界が広がります。
ねじれた樹木、倒木、花崗岩、すべてが緑一色の苔に覆われた幽玄の空間。
ここが「もののけ姫」⇩のモチーフ、舞台となった「もののけの森」です。
日本で見られる1800種の苔種のうち600種以上があると言われてい屋久島の苔たちは、よく見ると様々な顔を見せています。
光がさした時、雨が降った時、天気や季節によってもひとつとして同じ表情を見せない神秘の森は、まさに生きていました。
奥深い苔むす森の神々しい光が「もののけ姫」の一場面と重なります。
かみなりおんじ
苔むす森を抜けると、かみなりに打たれた杉の株が見えてきます。
世界遺産登録20周年の記念に一般公募で命名された記念杉のひとつ。
年老いたおじいさんをイメージ して命名されました。
辻峠
苔むす森を抜けたところにある休憩場所。
小さい広場になっていてベンチもあるので、ここで昼食タイム。
ここから太鼓岩へは往復30分の急勾配の崖になりますが、一方通行なので引き返すことはできません。
ツアーの参加者の中で「私は登る自信がないのでここで待っているんです」という方も数名いました。
ううむ…高所恐怖症の風月は一瞬気後れしたものの、迷わず登る気満々の娘・SAKIを見送ってここで待つのは絶対後悔しそう。
ここまで来たのだから、もののけ姫でアシタカが望んだ天空の巨岩、挑戦してやろうではないの!
太鼓岩
15分とは言え、ほぼクライミング状態の崖を登り、ようやく巨岩のふもとに到着です。
天空に浮かんでいるような一枚岩。あの先に標高1050mの大迫力のパノラマがあるのだ!
雄大な景色をカメラに……納められませんでした~( ;∀;)。
なぜ皆さん、あんな場所に立つことができるのか( ;∀;)。
完全な敗北感に打ちのめされながらの下山途中、そんな母娘を包みこんで慰めるかのような、たおやかな杉に遭遇。
女神杉
世界遺産登録20周年の記念に一般公募で命名された記念杉のひとつで、その名も「女神杉」。
巨木に幾重もの根がからみつくしなやかなシルエットから女体をイメージして命名されたそうです。
包容力のあるセクシーな女神杉にパワーをたっぷりもらって帰路につきました。
来た道と同じ道だけど、午前中とはまた違った空気と風景をゆっくり楽しみながら。
途中でプロのカメラマンさんに道を聞かれ、「これも何かのご縁だから」と、母娘ツーショットを撮ってくれることに!
こんな嬉しいご褒美があるなんて、頑張った甲斐がありました( ;∀;)。
白谷雲水峡は、後日「奉行杉コース」を再訪することに。
⇒ 白谷雲水峡 ~奉行杉コース~
明日はもうひとつの神秘の森「屋久杉ランド」へ!
⇒ ヤクスギランド・屋久杉自然館
屋久島旅行記 トップ(目次)はコチラ
⇒ 【屋久島春の母娘二人旅】
コメント